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戦略BASiCSを使って個人や事業の戦略を整理する【ワークシート付き】

2021/05/31

 

こんにちは!みさです。

埼玉県を拠点にWeb系フリーランスとして、Web制作やWebマーケティング領域のお仕事をしています。

 

先日、こんなツイートをしました。

 

ということで、資料を作りブログを書きました!

 

最近は「ドリルを売るには穴を売れ」の著者、佐藤義典さんの本にはまってました。

今回は佐藤さん考案の「戦略BASiCS」というマーケティングフレームワークを使って、上記のようにお困りの方でもご自身の事業戦略が整理できるよう、ご案内していきます。

 

戦略BASiCSについては、佐藤さんの著書「白いネコは何をくれた?」にて解説されているので、こちらの記事を読んだ後にぜひ手に取ってみてください!

 

また、こちらの記事や本を読みながら早速ご自身の戦略を立てられるよう、簡単なワークシートもご用意しました。

 

こちらに要点のまとめや具体例、みなさんが入力できるページもご用意しております。

ぜひファイルをコピーして利用してみてください!

 

この記事を読み終わった時には、以下3点が整理できます。

  • 自社の強み・差別化ポイント
  • 顧客ターゲット(ペルソナ)
  • コンセプトやキャッチコピー

 

これらを一度整理しておくと、どんな媒体を通して自社をアピールする際にも一貫性のあるメッセージが伝えられるようになります

ぜひ一度お時間を作ってみてくださいね。

 

それでは早速、本題へ入ります!

 

戦略BASiCSとは

戦略BASiCSとは

 

戦略BASiCSとは、次の戦略5要素を一貫的に考えていく実践的フレームワークです。

  • Battlefield:戦場・競合
  • Asset:独自資源
  • Strength:強み・差別化
  • Customer:顧客ターゲット
  • Selling message:メッセージ

 

普段よく耳にする「3C分析(顧客・自社・競合)」の進化版・実戦版と思っていただけるとわかりやすいかと。

 

戦略BASiCSは、個人の人生設計にも会社の事業戦略においても活用できます。

以下で順番に解説しますので、読んで理解しつつ、ご自身に置き換えて考えつつ、落とし込んでみてください!

 

Battlefield:戦場・競合

まず考えるべきは「戦場・競合」です。

自社とその商品はどこで戦っているのか、競合相手は誰なのかを考えています。

 

戦場を考える際のポイントは、以下の2点です。

  • お客様がどこから来るかが戦場を決める
  • 戦場はお客様が求める価値によって変わる

 

例えば飲食店など実店舗の場合、お客様は市内から、県内から、もしくは他県からも来るのか...

戦場によって競合の範囲も変わってくるので、戦場と競合は常にセットで考えることになります。

 

個人経営の飲食店の場合、「仲間同士と飲んで騒げる価値」という戦場なら、カラオケや居酒屋が競合にもなります。

一方で「恋人同士で美味しい食事とお酒が楽しめる価値」という戦場なら、バーやホテルが競合にもなります。

 

戦場とは業種業態よりも「価値」が基準であり、競合とは「その価値を求める顧客の頭に浮かぶ選択肢の集合」です。

戦場や競合をしっかり定義してから、自社の戦い方を決めていきます。

 

Asset:独自資源

次に考えるのは、「独自資源」です。

自社にしかないもの、自社らしさとは何かを考えていきます。

 

先に考えた競合も持っているようなものでは「独自資源」とは言えません。

 

この「独自資源」と次に考える「強み・差別化」の違いを整理すると、以下の通りです。

  • 強み・差別化」は顧客の目に見え、顧客に伝わる価値
  • 独自資源」は顧客の目に見えないのがであり、強み・差別化の源泉となるもの

 

例えば、マクドナルドの場合、「強み・差別化」は「美味しい商品が早く安く手に入る手軽さ」

それを実現させている「独自資源」が「圧倒的な店舗数と独自の商品提供ノウハウ」ということになります。

 

とはいえ、「自分の独自資源って何だろう...?」と悩まれる方も多いと思います。

そんな時に助けてくれるヒントが、自分自身の経歴・歴史・DNAを考えることです。

  • なぜその選択をしたか
  • なぜそこに興味があったか
  • なぜその時に成功できたのか

 

ご自身の記憶をたどり、自分自身の選択や経験の根底にある「共通の動機」こそが、独自資源につながります。

 

私自身も最初は自分の独自資源がわからず、とりあえず自分の性格や考え方をひたすら書き出してみることから始めました。

そうすると意外と共通点があったり、今の仕事に活かされている要素を見つけることができました!

 

皆さんもぜひワークシートを活用しながら、ご自身の歴史やDNAを辿る時間を作ってみてくださいね。

 

Strength:強み・差別化

続いては、「強み・差別化」です。

お客様が競合ではなく自社を選ぶ理由は何かを考えていきます。

 

通常は強みを活かして差別化し、差別化につながるものが強みです。そのため、強みと差別化は同義でありセットで考えます。

 

また、先に紹介した「独自資源」と「強み・差別化」の関連性も重要です。

「強み・差別化」が競合にはない「独自資源」に支えられていないと、すぐに競合にマネされてしまいます。

 

とはいえ「どのように差別化すれば良いかイメージが湧かない...」という方も多いかもしれません。

強み・差別化というと戦略が無限にありそうな気もしますが、実は3つに大別できます。

 

差別化軸は以下の3つに分けられます

  • 手軽軸:近い・早い・便利・低価格
  • 商品軸:高品質・最新技術・高価格
  • 密着軸:顧客ニーズに徹底的に応える

 

また、差別化を考える際のポイントは以下の通りです。

  • 通常は、どこか1つの軸に絞る
  • 絞った軸以外でも平均点は必要
  • 個人や小規模事業者は「密着軸」で勝負すべし

 

ここでひとつ注意点ですが、「手軽軸」や「商品軸」で勝負するには、個人や小規模事業者にとってはハードルが高いです。

「手軽軸」で勝負できるのは、いわゆる「業界最大手」の会社になります。「商品軸」で勝負できるのも、ハイブランドや大手企業になりがちです。

 

そのため私たち個人や小規模事業者は「密着軸」でいかに差別化していくかを考え抜くことが重要です。

 

「自分の独自資源や強みが活かせるお客様はどこにいるか」

「どんな価値を求めるお客様に密着すべきか」

 

これらを次の「顧客ターゲット」とも関連させて考えていきます。

 

Customer:顧客ターゲット

4つ目の要素は、「顧客ターゲット」です。

自社と相思相愛になれるお客様はどんな人かを考えていきます。

 

人によって商品やサービスに求める価値は違うので、まずはお客様を分類してみます。

これをセグメンテーションといいます。

 

セグメンテーションの考え方には2通りあります。

  • 定量情報による分類:性別・年齢・居住地・家族構成...など
  • 定性情報(求める価値や差別化軸)による分類:1人で利用したい、カップルで利用したい、家族で利用したい...など

 

通常はどちらか一方だけではなく、この2つを組み合わせて使います。

このように顧客をセグメントした上で優先順位をつけ、顧客ターゲットを絞っていきます。

 

「ターゲットは特に絞りません」

「商品を買ってくれるなら誰でもいい」

 

この状態でビジネスを進めることは非常に危険です。

万人向けの雑誌と年代やタイプ別でターゲットを絞った雑誌が書店にあったら、お客様が手に取るのはどちらでしょうか?

 

また、ターゲットを絞る際に注意すべきポイントは以下の通りです。

  • 市場が十分に大きいか
  • 競合よりも高い価値を提供できるか
  • お客様は自社に価値を感じて選んでくれるか

 

最終的には「知り合いの〇〇さんのような人に商品(サービス)を届けたい!」など、ターゲットとなる人物像を思い浮かべてみると言語化しやすいです。

 

これらを意識して、顧客ターゲットを決定してみてください!

 

Selling message:メッセージ

最後の要素は、「メッセージ」です。

以上をまとめ、お客様に何を使ってどのように伝えるかを考えていきます。

 

ここまで「戦場・競合」「独自資源」「強み・差別化」「顧客ターゲット」について考えてきて、戦略としては十分仕上がりました。

しかし、このままでせっかく塾考した戦略が、みなさんの頭の中やノートに書き留められているだけでは、お客様には伝わりません。

 

「戦略」はお客様に見えないので、お客様は目に見える「メッセージ」から、サービスを利用するか否かの判断をします。

そのため、メッセージを考えることは戦略BASiCSの集大成でもあります。

 

メッセージを伝える媒体は、以下の通りたくさんあります。

  • TV CM・Web広告・Webサイト・SNS
  • 看板・店頭POP・チラシ・カタログ・メニュー表
  • 会社の雰囲気・従業員の服装や接客
  • 商品のパッケージ・製品デザイン・ネーミング

 

どの媒体を使うにせよ、まず準備すべきは以下の2点です。

  • キャッチコピー
  • 自社の強み・差別化ポイント3点

 

その他、「強み・差別化」「顧客ターゲット」は、以下の要素を考えるヒントにもなります。

  • フォント種類や文字の大きさ
  • 伝えたい雰囲気や配色
  • 写真やイラスト

 

ここでの「メッセージ」とは単純な文章だけでなく、文字・雰囲気・配色・写真なども全てがお客様への「メッセージ」となります。

自社の戦略や想いがしっかりとターゲットのお客様に伝わるよう、メッセージを考え抜きましょう!

 

戦略BASiCSまとめ

戦略BASiCSまとめ

いかがでしたでしょうか?

「戦略BASiCS=戦略の基本」として、個人のキャリア戦略や自社の事業戦略を立てる上でお役に立つ内容でしたら嬉しいです。

 

改めて、戦略BASiCSをまとめておきます。

  • Battlefield:戦場・競合
  • Asset:独自資源
  • Strength:強み・差別化
  • Customer:顧客ターゲット
  • Selling message:メッセージ

 

「BASiCS」の「i」は語呂合わせ?と気になっていた方もいるかもしれません。

著者の佐藤さんはこの「i」のことを「統合(integration)の i 」と表現しています。

 

戦略BASiCSで一番重要なことは、5つの要素の「一貫性」です。

各要素を順番に考えていくと同時に、常に他の要素との関連性・一貫性を振り返ることも大切です。

 

最後に、今回の参考書籍も改めてご紹介します。

 

今回紹介した「戦略BASiCS」がメインで紹介されているのは「白いネコは何をくれた?」です。

ワークシートなども使いながら自分の戦略をすぐに考えたい!という場合はまずはこちらからどうぞ。

 

お時間に余裕のある方は、上から順番に読み進めることをおすすめします!

3冊とも小説を読む感覚でマーケティング思考が身につくので、初心者さんでも安心です。

 

それでは最後までご覧いただき、ありがとうございました♪

 

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